植木のドンと来い!ラジオ

「コホン…。えー、視聴者の皆さん」
「おはようございます」
「…って、おはようございますじゃないでしょうが!? 今は夜よ!!」
「なんだ。森。お前、挨拶の定理っていうのを知らないのか?」
「挨拶の定理? …なんなのよ、それは」
「まずは朝使える挨拶はおはようございますだけ…というのは決まってるな?」
「そりゃぁ、そうね。それで?」
「それで、今度、昼に使えるのは、こんにちは、と、おはようございますの二つだろ?」
「…ま、まぁ、たまに使うときもあるわね…」
「だから、夜におはようございますを使ってもいいっていう定理になる」
「待てこら!? 今、定理どころか仮定も全然話してないわよね!?」
「どうだ? 森。これで俺の挨拶が間違っていないことに気付いたか?」
「ねぇ、無視? 私のツッコミは無視? 私はどっからどう聞いても、仮定を出しなさいって言ったつもりなんだけど」
「俺の家の家庭は、3人構成だ」
「そっちの家庭じゃないわッ!! 仮定!! 最初に立てる仮説のことでしょうが!!」
「なんだそれ?」
「…それで、よく定理なんて言えるわね」
「じゃあ、定義」
「ほとんど同じことでしょうが!?」
「…難しいことは、分からん」、
「あんた、さっき言ってたこととかなり矛盾してるって自分で分かってる?」
「…分からん」
「…はぁ。まぁ、いいわ。とりあえず、今日のお手紙は…」
(お手紙は来てません)
「って、来てないの!? じゃあ、何のためにラジオをやり続けてるのよ!?」
「…じゃあ、これから毎日ちょっとしたミニドラマでもやっていくか」
「そうね…。次回から考えましょう」
「…分かった。じゃあ、今日はここらで終わろう」
「視聴者の皆さん、大変短い間でしたが、今日の放送はここで終わりです。次回からまた楽しみにしていてくださいね」
「それじゃあな」

終了