主人公の名前は湯木邑鼎(ゆきむらかなえ)、天秤座B型14歳・中三。またの名を恋する乙女。
実際の「少年の罰当たり」の主人公・神剣析羅(かばやさくら)に惚れて門下生となり、日々アプローチをしているが、コレと言った進展がない。
事実彼女は彼にここぞとばかりに拒絶されている。
其処で彼女は男友達3人と共に彼の好みを探るべく奮闘していた・・・。
頭のネジを緩めてからお読み下さい。
番外編 季節は夏だが彼女の心は永久に春(Part2)
「析羅に聞けたよ、好みの女性。」
その一言に発言した信(まこと)を除いて3人は「よ○も○新○劇」ばりのゾッコケ方をした。
「聞けたのかよ!!」
「それを先に言わぬか貴様!!!」
「好みのタイプ気にならないの?」
信が不満そうに叫ぶ水寿(みすず)、紋火(あやか)に問う。それを聞くと二人は渋々席に戻った。
「で?どんな女性が好みなの!!?」
鼎は興味深々に聞く。と言うか、一番気になっていたのは彼女だから。
「・・・どうやって聞いたのだ?」
「直球に。」
「では言います。析羅の好みの女性はこんな人!」
・料理が十人並みに出来る
・それなりに心が広い
・節約の術を心得ている
・武術関係に関心がある
・値切り交渉が出来る(最優先事項)
「以上五つだそうです、顔は別にどうでもいいみたい。」
「・・・値切り交渉?」
「析羅らしいと言えば析羅らしいが、女を選ぶにあたっては妙だな・・・」
「その五つを満たせば振り向いてくれる可能性が高いのね!?」
「多分、な」
てな訳で特訓スタート。
@料理が十人並みに出来る In調理室
「とりあえず味がハッキリしてるものから挑戦してみるか」
「在り合せの物でカレー作るか」
ふと思って信は問う。
「そう言えば普段の料理について何て言われているんだ?」
「よく解らない・・・でも、フミって言われる。」
(不味いだな・・・)
「と、とりあえず指導や試食(毒味)は俺達で何とかしよう」
「お願いねー」
数十分後
「出来た・・・!」
カレー完成
「早速試食してみるか」
3人は一斉に一口味見をする。
瞬間、3人は人とは到底思えない表情をしていたのは言うまでもない。
小声で会話
「・・・何とも言えない味だな、これは・・・」
「どちらかと言うと、不味い、な・・・」
「例えて言うなら犬にネギを食わした位にヤバイ・・・!!」
※犬にネギ類を与えると犬の赤血球が減るそうです。
「ど、どう・・・?」
当の本人は心配そうに3人の顔を眺める。
彼女はそれなりに顔は整っているし、町を歩けば大半の男子が振り向く、所謂「美少女」。3人はその心配そうな顔を見ると固まった。
再び小声で会話
「ど、どうするよ!?こっち見てるぞ!!」
「ハッキリ言った方が良いんじゃねぇか!?本人の為に!!」
「でも、言ったら泣き出しそうだよな・・・?」
確かに、彼女はもう涙目である。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
とりあえず此処は、嘘を吐いておこう。
「まぁまぁ、いけるんじゃねぇの?」
「例え料理が出来なくても周りがアレだけ味音痴なんだからどうにかなるさ、うん」
(水寿、それ遠回しに「不味い」だから・・・!!)
出来たカレーは彼等が責任を持って食べました。
数日後、3人が腹を痛めて学校を休んだのは言うまでも御座いません。
トゥービーコンティニュー・・・