主人公の名前は湯木邑鼎(ゆきむらかなえ)、天秤座B型14歳・中三。またの名を恋する乙女。
「自称、な。」
 実際の「少年の罰当たり」の主人公・神剣析羅(かばやさくら)に惚れて門下生となり、日々アプローチをしているが、コレと言った進展がない。
「扉に用心棒掛けて部屋に入る事も拒んでいたしな。」
 事実彼女は彼にここぞとばかりに拒絶されている。
「トコトン嫌われてます。」
 其処で彼女は男友達3人と共に彼の好みを探るべく奮闘していた・・・。
「前回腹を痛めました。」
「駄目な博士と助手達?」
「いぃや、この場合実験動物だろう。」
 頭のネジを緩めてからお読み下さい。
「ちょっと前回のあらすじ部分をコピーしてコメント加えただけじゃないの!!」
 主人公の主張は放っておいて、スタートです。

  番外編 季節は夏だが彼女の心は永久に春(Part3)
 
 彼の理想の女となれ!!特訓 Aそれなりに心が広い
「・・・これは精神面の問題だよなぁ・・・」
 場所は生徒会室。析羅がいない間に4人は特訓の内容を考えていた。
「どんなトラブルがあっても動じない、ってか?」
「それじゃただ度胸がつくだけだろう。」
「要は包容力を養えばいいんだよな?」
 4人は腕を組んで考える。
 結果。
「次行くか」
「うん」
 B節約の術を心得ている
「こう言うのは本でも売ってたりするよな。」
「い○な○黄○伝○か・・・」
「経済面で安定している人なら尚良いって言ってたぞ。」
「金稼ぎと節約の両方を養うか・・・」
「水寿(みすず)、お前こう言うの得意だろう。」
「前回と同じオチになる可能性が高いが、それでも・・・?」
 男子三人は少し固まる。
「次行こう、次!!」
 やはり我が身が一番可愛い。
 C武術関係に関心がある
「実家が道場だし、アイツ継ぐ気満々だからな、これは必須条件だ。」
「経験はあるの?」
「腐っても門下生よ?大抵の武術は経験あるわ。」
「興味は?」
「ない。」
 駄目だ、最後!
 D値切り交渉が出来る(最優先事項)
 In 西神山(にしかみやま)商店街
「んじゃぁ、ま、今日の晩御飯に必要な材料を揃える為に買い物に付き合ってくれ。」
 そう言って紋火(あやか)は3人に買い物リストを見せる。
 ・豚肉2キロ
 ・中華麺10袋
 ・卵5パック
 ・レタス2個
 ・ソース1本
 ・かぼちゃ(1/2)3個
 ・調味料色々
「・・・多いわね・・・」
「組の奴も食うから総勢およそ30人。」
「30人分メシ作るの!?偉いわねぇ、色んな意味で」

 肉屋
「とりあえず第一の品豚肉を買おう。おばさん、いつもの奴ねー」
「はいよ」
 肉屋の女性はドン、と肉を置く。
「水寿、お手本!」
 水寿は少し溜息を吐くと女性に近付く。
 しばらくすると戻ってきた。
「5000円の物が2000円になったぞ!オマケに肉を増やしてくれたし。」
「凄い!」
 
 その後も水寿の御陰で品は値切られていった。
 が、肝心の値切りテクが解らなかった。

「結局どの項目も満たせなかったな」
 男3人で会議。
「まぁ、でも、今までと何一つ変わらないんだから良いんじゃないか?」
 別にそれだけが析羅が決める「いい女」とは言い切れないし。

 頑張れ湯木邑めげるな湯木邑、いつか振り向いてくれる時があるだろう。
 ・・・多分。

  終わり