「じゃああした俺の家の前で待ってるな」


「うん、でも植木から誘ってくれるなんてめずらしいねぇ」


「そっそうかぁ?」


「そうだよ、しかも話し掛けもしないじゃない」


「まあとにかく明日な、じゃあな森」


植木はこれ以上なんかいわれる前にダッシュで走り去る


「って人の話は最後までききなさいよねー」


どんどん小さくなっていく植木に森は叫んだ、たぶん今日は眠れそうにないと思いながら自分も家へとむかうといっても植木が送ってくれたから家の前なのだが

「映画かぁ、どんな映画みるんだろうなぁ…」


そして次の日


「おーい森ー」


「あっ植木!あんた何でうちの前にいるのよ」


「いや待ってられなくて」

「そっか、じゃあ一緒にいこうか」


「あぁ」


そこから他愛のない話をしていたがすぐに時間がすぎあっという間に映画館についてしまった


「そういえば植木今日ってどんな映画みるの?」


「ん?あぁ決めてなかった」


「は?馬鹿でしょ?」


「すまんすまん」


「はぁーじゃあ今からみられるのは……ホラー映画」

「よし見に行くぞ」


「ちょっと待ったー」


「なんだよ森?」


「本当にみるの?」


「なんだ嫌なのか?」


「うっ別に嫌なわけじゃないよ!」


こういうとき自分の性格を呪ってやりたい


今はもうシアターのなかしかも始まってしまった


「うっ植木」


「まだ始まったばっかだぞ森」


「だってもう雰囲気がやばいよぅ」


植木は森の手を握ってやった


「あっありがと」


「別に」


そんなこんなで映画がおわった…森が悲鳴をあげ植木の手を折れるほど強く握ったかは数えきれない


「森ー終わったぞー」


「………」


森はスクリーンを見たまま動かない


「もーりー」


「……………」


植木は森にそっと口付けた

「!!!!!うっ植木!」

「やっと気が付いた」


「いっいくら気が付かなくてもキスするやつがいるかぁ」


植木に森のパンチが炸裂する


「いってぇな…とにかくかえるぞ」


「うっうん……ありがと」

森は小さい声でつぶやいた

「ん?なんかいったか?」

「なんでもないわよ」


植木と森はきた道をまた二人で歩いていく…しかしいくときと違うところがあるとすれば二人の距離が縮んだことと手をつないでいるところだろうか