その一瞬。
彼女の存在は、この場所だけでなく、世界中の時をも止めてしまったかのようだった。
絹糸のようにサラサラと風になびく、どこまでも真っ直ぐな栗色の髪。
理知的な光を宿す、大きくハッキリとした二重の黒色の瞳。
背は、あまり高くない。おそらく150cmあるかないか、だ。
"天使のようだ"
そんな言葉しか、出てこなくなるくらいに、彼女のすべてが整っていた。
整いすぎていて、怖いくらいだった。
「いやーしかし、ぶったまげたなぁ?オイ」
夕日に照らされた通学路を歩きながら、僕の友達はそう呟いた。小学校からの友人、いわゆる腐れ縁で結ばれている僕らはお互いに、カノジョいない歴16年を記録していた。
「そうだね」
半ばうわ言のように、僕は返事をした。今日一日ずっとこんな状態だった。・・・まぁ、僕だけではないけれど。
「なんだよ。お前まで魔法に掛かっちまったのかよ・・・」
魔法、か。確かにアレはそう呼ぶのがふさわしいだろう。
僕らの学級に突如として放たれた天使は、何をしていても皆の注目を集め、心を奪っていった。
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あとがき?
晴鈴です。皆様、健やかにお過ごしでしょうか?
ここにオリジナルの続き物をずうずうしくも投稿させてい ただきます(汗)
おそらく、1を投稿してから軽く三週間は経っているので はと思います。
す、すみませんでした〜〜〜〜〜!