伊波、風野と会議場所を変えて、残るは俺の家となった。
「こんにちはぁー」
二人が訪れる。
訪れるのはいいが、今回は・・・
「・・・」
少々先客が。
「「「誰この二人?」」」
― 暁生徒サプライズ・1 ―
会議の予定よりも先に生徒会の会議が入って、客間は使えない。
「析羅、誰この二人?」
と、紋火は聞く。
「前に言った能力者だ。で、2人とも。こいつ等は暁中性徒会役員、前のバトルで能力者だった輩共だ。」
適当に返して場所を考える。
その間「よろしく」「こちらこそ」と挨拶の声が飛び交う。
「伊波、風野。突き当たりにある門下生用の広間で会議しよう。俺こっちの会議もしなくちゃならんから、その間の進行頼む。メモの方を後でくれ。」
そう言って俺は台所の方に茶菓子と茶を取りに行く。
二人も言われたとおり突き当りの部屋に向かった。
ポツンと生徒会の面々は廊下に佇む。
「あの2人が能力者・・・?」
「女の子いるし、奪われないか心配だわ。」
湯木邑は苛立った風に爪を噛む。
水寿はニヤリと、口元を綻ばせた。
「何なら、話を聞けばよいではないか。」
その言葉に、一同は注目する。
「ハイ、茶と茶請け。」
「・・・茶請けがスルメの家庭も珍しいよな・・・?」
風野が微妙な表情でスルメを眺める。
安心しろ、噛み切りやすいように縦に裂いてあるから。
「析羅ー、ちょっといいか?」
会議を始めようとした矢先、信が数枚の書類を持って部屋を訪れる。
不機嫌そうに俺は信の顔を見る。
「えと・・・裾合わせの方だけど・・・」
「あぁそこか?そこは・・・ ・・・・・・ ・・・と言う訳だ。」
「ありがと」
笑顔で信は部屋を出る。
コレで会議が始められる・・・。
:で、今回の会議は何を・・・:
客までノイズ混じりの声がする。
書類云々の間に信はちゃぶ台の裏に盗聴器を貼り付けたのである。
「コレで会話の方が聞けるだろ。」
音だけの空間、話は続く。
「オレ達関係ないから その間信と2人で書類の方整理してるな。」
水寿と鼎は楽しそうに笑みを浮かべる。
「さぁ、どんな話を繰り広げてくれるのかな・・・?」
続くか?