俺は丘の上でただただ一点を見続けた。
 炎で赤々とした村、
 俺がこの手で破壊した村。
 自分が生まれた村なのに、自分の手で破壊した。
 仕方ないじゃないか、
『消えろ!悪魔め!!』
『何でこんな子が生まれたんだろう』
 周りは俺を必要としていなかったから、むしろ消えて欲しかったぐらいに。
 生まれつきこの腕にある、一つの痣の所為で・・・。
「・・・ッ くく、」
 俺は思わず笑みを浮かび始めた。
 俺を侮ったから、こんな事になったんだよ。
 自業自得だ。
「あはははははっ」
 俺は笑い続ける。燃える故郷を見て、壊れたかのように笑い続ける。
 燃える赤々とした村は、後悔をしているかのように燃え続けた。