混血とは不便極まりない。
 地獄人として生きるには右手に現れる神器が邪魔で、
 天界人として生きるには、人並み外れた身体能力が邪魔で

 ・・・嗚呼、
 僕はどうやって生きればいいのだろうか。


      ― 天地の狭間にて ―


 此処は人間界、簡単に言えば、天界、地獄界の間にあると言うのかもしれない。
 やぁ、僕の名前は首極悧瓏(しゅぎょくりろう)。極々短いかと思うこの話の主人公だ。
 実を言うと僕はこの世界の人間じゃない、天界にいる天界人と、地獄界にいる地獄人のハーフなんだ。
 そんな設定だから世間では『バケモノ』扱いだし、故郷に帰れば帰ったで物凄い好奇な目で此方を見てくる。全ての視線が、僕にとっては鬱陶しいものだった。
 でも、そんな僕を受け入れて欲しい人物が、一人いる。
 このペンダントを見てよ、と言っても文じゃ見えないけど。これは腹違いの姉が僕の為に作ってくれた首飾りらしい。僕が生まれる事を祝して、作ってくれた(本当は同じ母から生まれる弟の為らしかったんだけど、父がこっそりコレを持って来てくれたんだよ)。
 姉の名前は、マクリと言うらしい。そして、腹違いの弟の名は・・・は知らない。今、彼女を探すついでに調べている所だ。
 あ。部下の人達ご苦労様、弟と姉さんの事について何か解ったの?・・・・・・へぇ、弟はカバヤサクラって言うのか。暁中の二年。僕よりも2ヶ月ぐらい年下なんだね。
 有難う。勉強になったよ。近々転校生として会いに行こう。

 話を変えるけど、僕は何として生きれば良いと思う?
 『天界人』として生きるには地獄人の身体能力が邪魔だし、
 『地獄人』として生きようと思っても天界人の神器が邪魔になる。人間にいたっては言わずもがな。
 天として、地として、どちらになろうかと思って狭間の世界に来たんだけど(器が既にあるから其処は良いよね)、思いつかなくて・・・
 え?『自分の勝手に生きろ』って?そして『人の意見に左右されるな』か、そうか・・・それもそうだね。
 有難う、何とかして自分なりの答えを出してみるよ。

 タイトルについて『関係ないじゃんか』って言うツッコミに対しては聞き流しの方完璧だから。じゃぁ、リレーの方でまた会おうね。


    終わり