私は消えない。
あんたの前ではわからないけれど。
それは、あんたを守るときに、
消えるかもしれないからだよ・・・。

『消える、消えない』

四次孝進前夜〜(森あい)

「ねぇ・・・植木・・・」
私は天界にいる。
最初は夢かと思ったぐらいキレイだった。
そして、佐野、鈴子ちゃん、ヒデヨシは散歩。
今、ホテルの部屋にいるのは私と植木だけ。
「ん?」
植木はさっきまで寝てましたって感じの顔。
水を飲んでる。
「・・・明日、とうとう最後だよ・・・長かったような・・・短かったような」
今まで色々あった。
コバセンや犬丸が地獄に・・・
ロベルト十団。
鈴子ちゃんの裏切り
そして、佐野VS植木
そして・・・植木が天界人だった。
そして、私、森あいが能力者になった。
「・・・ゴメンね・・・ゴメン・・・」
私はいままでどれぐらい助けてくれただろう・・・。
最初のバトルの始まりから、今日まで。そして・・・・・
「・・・?なんで俺に謝るんだ?謝るのはオレだろう」
え・・・?なんで植木が私に??
「だって・・・今までずっと、なにも出来なかったんだよ?私・・・植木に頼りすぎちゃったもん・・・・」
「それでも、このバトルに巻き込んだのは、俺だろう?」
「・・・別に、迷惑じゃないよ・・・でも、・・・せめて・・・」
「・・・せめて?」
あんたの役に・・・立ちたい・・・・!
「・・・・・・」
「どうした?森」
植木は私を心配そうに見つめる。
「・・・私は、あんたの前でしか、消えない。」
守るときだけ・・・・
「私は消えない。あんたの前では消えることが出来る・・・・」
植木を守るって決めたけど、全然だめだった。
せめて、明日は・・・。
これまでどれぐらい、後悔したことか・・・・
「何言ってんだ?森は絶対消えない!俺の前でも、絶対消えない!」
・ ・・!・・・植木・・・・
あんたは・・・本当に・・・・
「うえ・・・・きぃ・・・・」
涙が出る。
あふれるぐらいに。
絶対に守る、でも・・・私は消えない。
植木が、私を消えることを望まないなら、
私は消えない。
「・・・!泣くな!森!」
植木はわたわたするしかない。
しかたないよね、いきなり泣いちゃった私が悪いもん。
「・・・っありがとう・・・植木・・・!」
私は、ニッコリ笑った。
涙がでても、植木を心配させないように。
「・・・?・・・おぅ!」
植木はわからないみたいだけど、
私だけが知っていればいい。
明日は本番。

それでも私はあんたを守る。
それが後悔する道に動かないように。
私の力の限り。
それ以上まで、
あんたについていく。
そして守る。

四次選孝〜(植木 耕助)

俺は森を守る。
巻き込んだのは俺なのに、
なぜか謝られた。なぜだろう・・・
だからどうしても、俺は森を守らなければならない。
絶対、死なせない。
命にかえてでも。

覚醒器の中で、どれだけ森のことを思い出したことか。
泣く顔、怒る顔、驚いている顔、
そして・・・・笑う顔。
俺はその笑顔を守るために、
『チカラ』をつける。
皆のためー・・・・森の・・・・・

アノンのところに着いた時、
森はアノンに上から落とされていた。
俺がもっと早く、『チカラ』をつければ、
森を泣かせることにはならなかっただろう。
「・・・うえぎ・・・・」
泣くなよ。俺まで悲しくなってくる。
森の笑顔が見たいから、
アノンを倒す。
俺の命がどうなろうとも・・・。

頭に昨日の夜の森の言葉が気になる。
「・・・私は、あんたの前でしか、消えない。」
その言葉はきっと、
俺の前で守って死ぬってことだろう。
そんな意味があの言葉に刻まれていたぐらい、わかっていた。
でも、俺はお前を死なせない。
死なせたら、俺の希望はなくなる。
俺は、森が死んだら、
死んだ状態になるだろう。
なにも考えられない、ただの人間に。
森が死んだら、空白の才に
『よみがえりの才』を書くだろう。
そんなの考える必要はなかった。
森は死なせないから。

二人はすれ違う。
そして、また、
出会う。
それが運命ではなくても。
それが運命でも、
わたしたちは、
幸せの道に立っているのだろう。
誰もが願う、
幸せの道へ

END(?)

〜〜あとがき〜〜

うわぁ・・・・・
初めての植森です・・・
わけわからんですね
小説とか難しい(泣
間違えが、あったらすいません。
訂正お願いします 汗