「雷のなる放課後・・・誰もいないはずの校舎からヒタヒタと足音が・・・不審に思い、ある少女が校舎内に入ると・・
目の前に血を流した女の人が!」
「きゃあああああ!」
「・・・・;」
「あいちん、作り話だよぉ;」
「えっ・・」
森は友人たち4人と放課後に怖い話をしていたのだった。
雰囲気を出すために使われてない教室で。
「なっ・・なーんだ!作り話か!」
ホッとする森。
「まさか信じてたの?」
「そっ・・そんな訳ないじゃん!」
「でもあいちんは植木君が守ってくれるわよね」
「いいーなーあいちんは」
じつは植木と森は2週間前に付き合い始めたのだ。
「えへへ・・」
その時教室の入口から声がした。
「おー森ーここにいたのか。帰ろーぜ」
「ほらあいちんっ!彼氏がお呼びだよ!」
「あっ!うん。じゃーねみんな!」
森は植木のほうへ駆け寄る。
「うちらも帰ろっか」「そうね」
森の友人も帰る事にした。
「森、なにやってたんだ?あんな使われてない教室で」
「えっ。ちょっとね・・あっ!!」「ん?」
森が何かに気付いた。
「教室に忘れ物した!ごめん!取ってくるから待ってて!」
「おぉ。わかった」
森は急いで学校に戻った。
「ハァ・・ハァ・・」
さっきの使われていない教室に戻った時は友人はもう帰ったあとだった。
「あっ、あった!」
森は忘れ物を見つけてホッとする。
植木が待ってるんだ。はやく戻んなきゃ。
そう思った瞬間、壁に立てかけってあった何枚かの大きな板が森に向かって倒れてきた。
!!なっ・・。
そう思った時にはもう森は板の下敷きになっていた。
っ・・すごく重いっ・・・はやくどけなきゃ・・・・
そう思った時。
ヒタ・・ヒタ・・・ヒタ・・
!!
廊下から誰かの足音がする。
なんで・・誰もいないはず・・・・先生も職員室にいるはず・・
森は意識が薄れてきた。
「森!?」
廊下から植木の声がした。
えっ・・植・・・木・・?
・・・・・・・・・・・・・・
「・・・ん?」
森は意識が戻ってきた。
「おっ。きがついたか?」
「植木!?」
植木が森をおぶって歩いていた。
「なっ・・私・・」
「おまえ板の下敷きになって意識なかったんだぜ?」
そうか・・私大変だったんだ・・
「そういえば植木。なんであの時廊下に?」
「ん?森が遅かったから何かあったかなーって」
・・・・・・
「もうあそこ行かない方がいいぞ?何年も使われてないから安全の保証がないって先生がいってたぞ」
そっか・・ホントだな・・現に私あぶなかったし・・
「ほいおまえの家に着いたぞ」
「えっ・・あっ・・ありがと」
植木は森を下ろした。
「じゃあな」「うん。ありがとね」
植木は走って去っていった。
その時森はスカートのポケットに植木がくれたお守りが入っているのに気が付いた。
そしてそれをぎゅっと握り締めた・・