今日は雨、
森と遊びに行くつもりだったがこんな雨じゃ行けない。
 プルルル
っと、家の電話が鳴った・・・。
「はい」
「あ、もしもし・・・あたしだけど」
電話の主は森だった。
「うえき、今日の遊園地の件どうすんの?」
「どうすっかな」
俺はめんどくさそうに答えた。
「どうすっかなって、あんたがいこうって言ったんじゃん!」
「あぁ・・・」
「あぁ、もういいわ!また今度行きましょ!」
「えっ」
俺は本当は行きたいのに・・・
「なによ、こんな雨の中を行くの!?」
「あっ・・・」
「はっきりしなさいよ!行きたいの?行きたくないの?」
「あ・・・う〜ん」
「はやくしなさいよ!!!」
森の激怒した声が耳に響いた。
「いっ、いきません!!!」
「わかったわ、また今度ね。じゃあね」
 ガチャンッ
 プープー・・・
森のきはくにおされた。
でも今日行かないと行けないんだ・・・



「なによ、うえきの馬鹿!私、本当は行きたかったのに」
森の目からは涙があふれていた。
「馬鹿・・・」
そのとき、森はパットひらめ付いた。
(鈴子ちゃんに相談しよう・・・)
そして森は受話器を取った。



そのころ俺は部屋の中をグルグル回っていた。
「電話してみようかな?また怒られっかな?」
森の怒り方ははんぱではなかった。
なんどもなんども受話器をっとたが
勇気がでなくて、かけられなかった。
「あっ!」
その時、俺はパット思いついた。
(そうだ、佐野に相談してみよう!)


「そう、そんなことがあったんですか・・・」
「うん」
森はまだ涙をこぼしている。
「あいちゃん、自分の気持ちは心に残したままではいけませんわ」
「でも、勇気が出ないの・・・。ちゃんと気持ちは伝えたいんだけど」
「なら大丈夫ですわ!必ずうえき君はうけとめてくださいますわ!!」
「本当に?」
「はい!私が保証しますわ!!」
「わかった!私、がんばってみる!!!」
「そのいきですわ!!がんばってくださね、あいちゃん。」
「うん!!」
いつのまにか森のほおに流れていた涙は消えた。


「そうか・・・、それはつらいな」
「あぁ」
「せや!ここは思い切って森に電話を!!!」
「だからそれができないから電話したんだよ」
「そやな、スマン・・・」
「もういいよ佐野、後は自分で考えるよ」
「ちょいまち!最後にこれだけつたえとくぞ!!」
「?」
「自分の気持ちをうちあけなあかんで!いつまでも殻に閉じこまってちゃなんもできひんぞ!!」
「あぁ」
「じゃあ、言いたかったことはこれだけや!がんばりや〜」
 ガチャン
・・・、役に立つのか分からんアドバイスだったな・・・。
でも、一応自分の気持ちをつたえなきゃ!!!

  同時に二人は受話器を取った
  自分の気持ちを伝えるために・・・
                  〜続きます〜