「なっ・・俺・・?」
「私が目の前にいる・・?」
ある日の朝、植木と森が入れ替わってしまった。
どうしてこうなったか・・・
それは2分前の事――――
 
『どいてどいてーー!;』
必死にダッシュして学校へ向かう森。
その通り、森は寝坊して、今にも遅刻しそうなのだ。
『ヤバイ――!』
と、その時すぐそこの角から植木が走ってきた。植木も寝坊らしい。
『エッ!?』『ン?』
ドンッ!!
思いっきり顔面をぶつけてしまった二人。

そしてこうなってしまった。
「植木・・だよね?この体って・・・;」
「ん?あれ?この制服って・・森の・・だよな・・?」
入れ替わった事に気がついた2人。
「えええぇぇぇ!?」「マジか;!!?」
唖然とする2人。自分の声も変わっていた。
「私・・植木の声になってる・・!」
「・・・・・;」
「どっ、どうするのよ!?」
「知らね―よ!てか俺が女言葉使うなよ!;」
「そ・・そんなこと言っても;」
沈黙の2人・・・そして森の姿の植木が言った。
「ま・・まぁとりあえず学校に行こう;同じクラスだし、なんとか今日を乗り越えるぞ;」
「うっ・・うん」
そして学校に着いた2人。
『フー;さてどうやったら元に戻るかなぁ・・?』
「なにしてんのあいちん?そこ植木君の席よ?」
「えっ?俺、植木・・・・」
ハッとする植木。
『ヤベッ!今俺は森になってんだった!;』
「へ・・へへっ;まちがえちゃった!」
急いで森の席へ向かう植木。
『はぁ;早くもどりてーな;』
そして植木の席に森(姿は植木)が座った。
『植木の席かぁ・・落ち着かないな・・』
『このまま戻らなかったらどうすっかな;』
『ずっと植木のままだったらどうしよ;』
御互い不安があったが特に変わった事もなく昼休みが来た。
『ハァ;やっと昼休みか・・』
「あーいちん!一緒にお弁当食べよ!」
「えっ?お・・おう」
屋上に行く植木と森の友達2人。
弁当を食べてる時。
「ねぇあいちん、植木君の事まだ好き!?”」
「ゴホッ!!!」
咳き込む植木。
「えっ・・お・・俺が?」
「俺?どうしたのあいちん?男っぽいよ?」
「あっ!いっ・・いやいやジョーダンだよ!」
「で?どうなの?」
『どうって言われても・・・;てか森って俺のこと好きなのか!?』
「あっ・・うんー・・フツーかな?」
「へー!思い切って告っちゃえば!?」
「いっ、いや、やめとくよ!」
「何で――?いいじゃん両思いになれるかもよ!?」
『た・・・耐えられねーな;』
「ごめん!ちょっと用があるから先に戻るね!」
「えっあいちん!?」
走っていく植木。
その頃森は。
「植木君ー!お弁当食べよー!」
「へっ?あっ、あぁいいよ?」
『植木ってモテるんだ・・女子に好かれる才ないのに・・』
なぜか体育館で食べる二人。
『う・・植木っていつもこの人と食べてるのかな?』
「ねぇ植木君。まだ森さんの事好きなの?」
『・・・・・え?』
「えっ、それ・・どーゆー意味・・」
「森さんなんてやめなよ。私にしてよ」
ドサッ!「へっ!?」
押し倒される森。
「私植木君のこと好きなのよ?ずっと前から・・」
「ちょっ・・まってよ!;」
Tシャツの下に手を入れられる。
『わっ!変態・・・・ってそうだ;これは植木の体なんだ・・』
自分の好きな人にこんな変な事をするこいつが許せない・・そう思った森・・・・
『植木の体?』
その時自然に叫んでしまった。
「電光石火!!」
一般人の目の前で神器を使ってしまった。
すぐに逃げる森。
『なっ・・なにしてんのよ私!』
その時植木が階段から走ってきた。
「ちょっ!どいてー!」「なっ!・・なに!?」
ドガッ! 朝より強い勢いでぶつかった。
「っ・・・ん・・?あっ・・あれ?」
植木と森は元に戻っていた。
「戻った?今ので?」
ホッとする2人。
「・・・あっあのさ・・森って・・俺のこと好きなのか?」
「そっ・・そーゆーあんたこそ!私のことすきって・・・・」
顔が赤くなる2人。
「両思い・・・なの・・?」
「そう・・だな・・」
「入れ替わりのおかげ・・かな?」
「かもな・・・ところでなんで神器使ったんだ?」
「あっゴメン!変なことされたからつい・・」
「変な事?そーいや胸のあたりになんか感覚があるんだけど・・お前が触ったんじゃね―のか」
「触るかバカッ!;」
「触ってもよかったけど」
「なんでよ!;」
「なんでって・・ほら、好きな人には触りてーものだろ?」
「知らん!バカッ!//」

END