私はこれからも胸を刺す苦痛にたえなければならないのだろうか・・・。
「植木・・・」
「気になるの?」
「別に?」
 (鈴子ちゃんに相談しよう。佐野と付き合ってるんだし・・・)
 学校が終わって鈴子ちゃんに電話をかけてみた。
「もしもし・・・鈴子ちゃん?」
「はい、なんですの?あいちゃん元気がないですわ?」
「うん、えっとね?」
 今までのことすべて話した、今の私の心で感じていることも
「あいちゃん・・・あいちゃんは植木君が好きなんですね?」
「そうなのかな?」
 思ってもみなかった、私が植木の事好きなんて、ずっと友達だって思っていたから。
「気持ちを伝えた方がいいですわ・・・今のあいちゃんの気持ちを、植木君、体は頑丈でも心は弱いですから・・・」
(植木に気持ちを・・・)
「ありがとう・・・鈴子ちゃん」
 電話をきった後植木の家に走っていった、鈴子ちゃんの言葉で決心ができたのかもしれない・・・。
「植木!」
「森?」
 チャイムも押さずに入ってしまった。
「不法侵入」
「気にしないでよ!」
 植木の方へ近寄り抱きしめる、私の気持ちを伝えるために
「ごめんね?・・・植木」
「何で森が謝るんだっていっただろ?」
 植木も私を抱きしめてくれた、温かい植木の香りがする。
「私は・・・私は・・・」
「森?」
「あんたの事好きだったの!」
「え?」
「大好きだった!あの時素直になれずに植木に傷つけちゃって」
(正直な私の気持ち、植木に届いてほしい!)
 心で強く思っていたこんな事思う必要はないのだけれども、正直じゃなかった私を許してほしい・・・。
「ありがとう」
 笑ってくれた、いつもみたいに私の一番好きな植木笑顔
 軽く口づけをした。






  
END