植木たちは明日のメガサイト突入に備え
近くの旅館で休んでいた

 

「いよいよ明日だな!」
「ここまで長かったからねぇ」
「植木っちとも明日でお別れかぁ」

 

そう、明日植木が記憶を取り戻したら
もう人間界に戻るのだ。
人間界に戻るための準備も
喋るようになったウールがスタンバイしてある。

 

「みんな、本当にありがとう。ここまで助けてくれて」
「今更、何言ってんだよ」
「そうだよ、植木君」

 

 

ここまでの道のりが長かった分
植木も感謝の気持ちでいっぱいだ。
明日で総てが終わる。

 

「ところで今日は見張りとかつけなくて大丈夫なの?」

 

ミリーが聞いてくる。
確かに明日、突っ込む前に逆に攻撃される危険性がある。
 

「大丈夫。前にいろいろと話してくれた人によるともう殆ど人がいないらしいからね。
今頃、奇襲よりも警備に力を入れてるさ」

 

ナガラの説明にみんな納得し
その日は寝ることになった。

 

(待ってろよ森! 明日でみんなの記憶が戻るからな!)

 

植木を今まで支えてきたのは森への思いだった。
どんなにつらくても、苦しくても
必ず森と会う。
そして、自分の気持ちを伝えたいという思い。

 

 

 

好きだ・・・と。

 

 

 

 

 

翌日

 

 

 

植木たちはミリーを旅館に預け
一気にメガサイトへ突っ込んだ。

「あいつらが例の連中だ!」

 

 

いろいろと聞こえてきたが、
その言葉さえもう意味を成さない。

 

「モップに掴を加える力!」
「うおぉ?・・・なんだこれ?ぐあぁ!!」

 

ソラが立てた基本戦術は
植木がモップに敵を縛り
ハイジとナガラが攻撃するというもの。

 

「植木っち、あっちからも来た!」
「掴め!」

 

ソラは敵が何処から来たかすぐさま
植木に伝えるようにしてある。

そして全員がほぼ無傷で最上階まで来た。

 

「ここに我輩のキューブを開放させる道具がある!」
「へへへ! つまりココがゴールってわけだ!」
「よし、みんな入るよ!」

 

 

 

部屋に入るとそこには、メガサイトのボスがいた。
そして、もう一人剣を持った少女が・・・

 

 

 











「も・・・り・・・?」