この頃…いやもしかしたらもっと前からかもしれない。
最近森を見ていると、自分の体がおかしくなってしまうことがある。
鼓動が速くなったり、季節は、冬になろうとしているのに体がものすごく暑く感じてしまうことがある。病気なのかもしれないと、看護婦をやっている姉ちゃんに聞いたら、
「確かに病気って言ったら病気かもしれないけど、大丈夫。害の無い病気だから」
と言っていた。俺はそんな病気があるのかと首を傾げていたが。



今日、家に帰ってきてからはベッドに倒れこんでいた。

「…おまえ……森のことどう思っとるんや?」

観覧車の中で、佐野に聞かれたこの言葉がなぜかまだ頭に残っていた。



「わいはあいつのことが・・・好きなんや」



「・・・別に俺には仲間であること以外、関係ねぇし・・・」

だけど、なぜだろう
佐野が言ったその言葉、それ聞いてからなぜだか分からないが
…イライラするっていうか、腹が立ってきた。
だからさっき森が俺を心配してくれたのか、話しかけてきた時もイライラしていて
少し怒ったような言い方になってしまった。


「さっさと寝よう…」


眠りにつこうとした植木だったが、なぜか今日はなかなか寝付けなかった。


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「きょうは疲れた〜〜〜」


森は帰ってくるなり、親に「おやすみ」と言ってベッドに入り込んで
森は今日のことを思い出していた。それは、観覧車の中での事だった。


「ねぇ鈴子ちゃん・・・ちょっと相談したいことがあるんだけど…いいかな」
「え、なんですか?」いきなり相談があると言われ少々驚く鈴子。


「…あの、いきなりこんなこと聞くのも失礼だって分かってるんだけど………ええと・・・人を好きになった時ってどうするの…?」
「え!・・・・・……・そうですね・・・あいちゃん好きな人がいるんですか?」
「えぇ!!…えぇ〜〜と…////」

真っ赤になる森。

「あ、言わなくていいですよ別に」(汗

「いるにはいるんだけど・・・・・・///」
「けど?」

「そいつ、私のことどう思ってるか分からないし・・・」

と、俯きながら言う。

「なるほど・・・まぁ普通はそうですね。相手がこちらを見てくれない時とかは、
胸が締め付けられる様な気持ちになったりして大変でしたね、私は・・・」(…今もそうなんですけどね)
「あ、うん、私もそうなの・・・。しかも最近なんて全然喋れないし・・・」

「…そうなんですか・・・確かにそんな時ってつらいですよね。…そういう時って自分のこと嫌いになったのかもしれないって思っちゃったりして…」

「・・・うん」

まさに今の自分のことだと森は思う。
そんな森に気づいたのか鈴子は、

「告白・・・しようとは思わないんですか?」
「こ、こ、こ、告白!!//////」

さらに顔を赤くする。

「まぁ、確かにそんな事無理だって思う気持ちはわかります。私もそうでしたから・・・
だけどその気持ちのまま何も伝えずに時が経つのはもっと苦しいことだと思ったので私は告白したんですけど・・・・・・結果はご存知の通りあれでしたけど…なんだかスッキリしました。心の中が軽くなった感じがしましたし…」

「そうなんだ……告白か………あ、もう一周したみたい、ごめんね変なこと聞いたりして」
「いえ、またいつでも相談にのりますよ」



「告白……か」

枕を抱きながら呟き、また机の上にある写真に写っているその好きな相手を見る。

「ホントどうしたら良いんだろう・・・」

と考えているうちに、眠くなってしまい
そのままぐっすりと寝てしまった。